腸内フローラって一体なに?
いまさら聞けないおなかのQ&A講座

知ってるようで知らない素朴な疑問にお答えします!

近年よく耳にするようになった「腸内フローラ」という言葉。この腸内フローラを良い状態に保つことが、カラダの健康に大きく関わっていることがわかってきています。
しかし腸内フローラという言葉を知っていても、実際にどんな役割を担っているのかご存知ですか?今回はそんな“知ってるようで知らない”素朴な疑問にお答えします。

Q1.いまさらだけど…最近よく目にする「腸内フローラ」って一体なんのことなの?

A .「腸内フローラ」とは動物やヒトの腸にすんでいるさまざまな細菌のこと。

腸内フローラは、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)ともいい、多種多様な細菌が群れを成している様子を、お花畑=フローラにたとえてそのように呼ばれています。

★腸内フローラについて詳しくはこちら!⇒最近話題の腸内フローラについて知りたい!

腸内にすむ菌の種類は一人ひとりみんな違う

私たちの腸内フローラにすむ菌の種類は、数百〜数千種類とも言われます。腸内フローラではカラダに良い影響を及ぼす善玉菌や、腐敗産物などを作り出す悪玉菌などが常にせめぎ合ってバランスを取った状態を保っていますが、食習慣や生活習慣、加齢などによって菌のバランスが変化してしまうことがわかっています。

腸内フローラを構成する菌の数と種類は一人ひとり異なっています。腸内に多くの種類の菌がすんでいるということを“腸内フローラの多様性が高い”と言いますが、これまでの研究から、腸内フローラの多様性が高いほど健康にとって良いと考えられています。

Q2.腸内フローラは私たちの健康にどう関係しているの?

A .関係しているのは便秘や下痢といったおなかの状態だけではないんです!

近年、腸内フローラについて世界中で精力的な研究が行われており、腸内フローラを構成する腸内細菌と健康との関係性が次々と明らかになっています。今回はそのうちのいくつかをご紹介します。

■ 便秘・下痢

腸内フローラとの関連性が高い症状として真っ先に連想されるものに便秘や下痢といったおなかの調子があげられます。便秘・下痢は食物繊維や水分が不足したり、ストレス等により腸内環境が乱れたり、水分調節がうまくいかなくなることで起こりやすくなると考えられています。
これらの症状はビフィズス菌や乳酸菌の摂取により腸内環境が整えられることで改善されることが報告されています。[参考文献1、2

■ 肥満

肥満の主な原因は生活習慣にあると考えられていますが、近年、腸内フローラも肥満に関係していることが明らかになりました。
興味深い研究結果として、片方が太っていてもう片方が痩せている双子の、それぞれの腸内フローラを無菌マウスに移植したところ、食事や運動量が一緒だったにも関わらず太っている人の腸内フローラを移植したマウスのみ太った、という報告があります。[参考文献3
このような研究結果は、腸内フローラへのアプローチが肥満の治療法として役立つのではないかと注目されています。

■ その他

他にも肌荒れや免疫・アレルギーなどとも沢山の研究報告があります。最新の研究では、腸内フローラは精神状態や脳の機能とも密接な関係があり、互いに影響を与え合っていることが分かってきました。

Q3.では腸内フローラを整えるためにはどうしたらいいの?

A .善玉菌と呼ばれる菌を増やし、生活習慣を見直そう!

腸内環境を良くするためには、規則正しい生活や善玉菌を増やすようなバランスの良い食事を心がけましょう。実は腸内フローラにすむ善玉菌のほとんどはビフィズス菌。ビフィズス菌を増やすには、食物繊維を豊富に含んだバランスの良い食事が基本ですが、それでも足りない場合には、ヨーグルトやサプリメントなどの生きたビフィズス菌が入った食品でとり入れることもできます。

また、インナーマッスルを鍛えるような運動や軽いストレッチは大腸のぜん動運動を活発にし、便秘の解消に役立ちますよ。

腸内フローラを整えるポイント
  • ①規則正しい生活
  • ②善玉菌を増やすバランスの良い食事
  • ③インナーマッスルを鍛える適度な運動

いかがでしたか?
腸内環境にとって良い善玉菌・ビフィズス菌は、生きたビフィズス菌が含まれるヨーグルトやサプリメントで手軽にとることができます。
食品でとった菌をそのまま腸内に定着させることは難しいので、毎日とり続けることで常に腸内にビフィズス菌がいる状態を作ることが大切です。

継続して摂取するために、ご自分にとって習慣化しやすいタイミングでとってみてくださいね!

[参考文献]

  • 1. Tojo R,et al. Intestinal microbiota in health and disease: role of bifidobacterial in gut homeostasis. World J Gastroenterol. 20: 15163-15176, 2014
  • 2. Zhao Y,et al.Intestial microbiota and chronic constipation. Springerplus, 5: 1130,2016
  • 3. Redaura VK, et al.Gut Microbiota from Twins Discordant for Obesity Modulate Metabolism in Mice. Science, 341(6150): 1241214, 2013